耳までおいしい! 3つの製法で作る食パン専門店のこだわりレシピ
渋谷の『VIRON(ヴィロン)』の牛尾シェフが新たにオープンさせた食パン専門店、『セントル ザ・ベーカリー』のレシピを公開。自宅でお店の味を再現!お店で使う材料と製法をもとに、家庭でも作りやすいレシピにして紹介しています。
お店で提供される美味しい食パンを自宅でも焼くことができたらどんな素敵なことだろうか。そんな夢のようなことをこの本が叶えてくれます。
パンの基本的な作り方から、本で紹介するレシピの中で使う材料・道具に至るまで、写真付きで丁寧に紹介しています。
- 3種の製法で作る基本の食パン
- いろいろな味のアレンジ食パン
- サンドイッチとサイドメニュー
基本情報
- 家庭で焼けるシェフの味 CENTRE THE BAKERY の 食パンとサンドイッチ
- 著者:牛尾則明
- 出版社:マイナビ
- ISBN978-4-8399-4934-1
- 1500円+税
- 2014年3月25日 初版第1刷発行
- サイズ:96ページ 26cm 単行本(ソフトカバー)
内容をチラッと紹介
セントルで提供している食パンのレシピを基本にして、手に入れやすい材料を使い、家庭でも作りやすいようなレシピにアレンジして紹介
もっちりとした食感を引き出す「湯種製法」で作る角食。生地がのびのびと膨らむよう、長時間発酵さっせる「オーバーナイト発酵」で作るイギリスパン。パサつきがちのレーズンパンは保水性の良い「中種」を使っています。
本書の中で使用する小麦粉など
紹介されているレシピに使用される小麦粉は、国産小麦の「ゆめちからブレンド」、北米産の「カメリア」、仏産の「ラ・トラディション・フランセーズ」です。その他の副素材として、インスタントドライイースト、スキムミルク、バターなどがあります。いずれの材料も大手通販サイトの「Amazon」や「楽天」、製パン・製菓の材料や道具を専門に扱う「cuoca」や「富澤商店」で購入することが可能です。
本書の中で使用する食パン型
- 角食用(ふた付き) 1斤
・外寸 134mm x 152mm x 131mm
・内寸:120mm × 121mm × 119mm
・容量:約1700ml - 山形用 1斤
・外寸 113mm × 217mm × 110mm
・内寸:195mm x 95mm x 95mm
・容量:約1700ml
食パン型も様々な形状サイズのものが出回っておりますが、まずは本に書かれているような標準的な角食用と山形用の1斤タイプのもから準備すると良いと思います(店舗により扱う型に多少大きさの差がありますが、ここに書かれているサイズに近いものを使用すれば問題ありません)。それから追々いろいろな型を試してみるとよいでしょう。ただし、様々な型をそろえ始めるとキリがありません。余談ですが、私の部屋の隅にはまだ1,2回しか使っていない型がいくつも積まれています(^^; 型をそろえるときは後々のことも考えて。
また、いずれの食パンも生地作りから発酵、焼成まで1ステップずつ写真を加えながら丁寧に紹介しています。生地の管理の仕方なども紹介し、かゆいところに手が届くほどの丁寧な解説です。これだけ丁寧に紹介されたレシピ本は、なかなか他に無いと思います。
材料はこの順で入れ、○○回たたきこねを行い、××℃で仕上げる・・・。
ちょっと丁寧すぎて、逆に面倒くささを感じるところが無いでもないが(^^;
これが研究尽くされたレシピなんだろうな。
アレンジ食パンや余った生地で作るパンもいろいろと紹介しています
コッペパンやロールパン、くるみ食パンやショコラ食パンなど美味しいそうなパンレシピが並びます。
ここに紹介されているパンの美しい写真を見ているだけでもワクワクしています。
アレンジ食パンはこの本のために考えられたオリジナルレシピで、粉の種類と配合、それに加える材料など吟味されて紹介されています。どのパンも一度は作ってみたいと思わせるものばかりです。
サンドイッチのいろはから紹介
パンの種類とそれに合わせるフィリングの組み合わせやサンドイッチにする際のパンの厚みまで丁寧に解説しています。
たまごサンドやツナサンド、BLTサンドイッチなど、奇をてらったものでなくサンドイッチとしてはメジャーなものが紹介されています。そんなサンドイッチだからこそ、違いがはっきりと分かると思います。
サイドメニューも紹介
焼き上がった食パンやできあがったサンドイッチをより美味しく食べるには、サイドメニューも大切です。
そんなパンやサンドイッチを引き立ててくれるレシピも数は少ないですが紹介しています。
パンを楽しむ際には参考にしたいレシピです。
MEMO
この本に興味を持った理由
この本は牛尾シェフが手掛ける第二弾の本です。第一弾は東京渋谷にある「VIRON」の大人気のバゲットの作り方を紹介したもので、私がパン作りをするうえで大いに参考にさせていただいた本でもあります。実際にその本の通りにパンを焼いてみると、さすがにお店のパンのようにはいきませんが、家庭で作るパンとしては美味しいものを作ることができました。
その牛尾シェフが次に手がけた食パンの専門店「CENTRE THE BAKERY(セントル)」のパンが家庭でも手軽に味わえるなら試さないでいられるわけがありません。東京銀座にあるセントルでは、開店以来大人気で連日行列が絶えません。お店では食パンの食べ比べとして、2種類の食パンとジャムなどが供されて1000円以上のエッと思わせるような高価なものですが、それでもその価値は十分にあると言われています。
お店にはなかなか行けなくても、この本があれば美味しいパンが食べられるんです!
うれしい限りです。
牛尾シェフに感謝
次は実践
さて、次はこの本で勉強したことを実践です。美味しいパンを作ります!・・・続く
注意 初版 正誤表
- P25「『角食・プルマン』の分割・成形・ベンチタイム」
[誤] めん棒で生地を伸ばしている写真の「19」の数字
[正] ※「20」が正しい数字です - P44「『レーズン食パン』の生地作り・たたきこね」
[誤] 行程6の4行目…混ぜた半分を加える。
[正] 混ぜた粉類を加える。
※ボウルに混ぜておいた粉、塩、砂糖、アーモンドプードルを一度に加えます。
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