MHM 2022 BEST CHEF 料理コンクール(5)


テーマは『鹿又は猪の絶品創作料理』 – 「SDGsな食」ジビエの消費拡大を通じたサステナブルフードの開発

BEST CHEF 料理コンクール 鹿又は猪の絶品創作料理

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エントリーNo.6
かんぽの宿代表(1) かんぽの宿青梅 大石さん

鹿肉の香薫低温ロースト 東京地酒「澤乃井」古酒と黒酢のエスプーマを添えて
かんぽの宿代表(1) かんぽの宿青梅 大石さん

日本酒とのマリアージュを全面に押し出した料理である。

鹿肉(ロース肉、もも肉)は脱水シートで包み、ひと晩脱水したものを使用し、血抜き処理をするとともに、獣臭さを取り除いている。その肉に焼目をつけた後に、真空・低温料理を施している。さらに軽く燻製をかけて香り付けをしている。

豆腐とマスカルポーネチーズを合わせ、わさび漬けと味噌で味を調えたディップと日本酒の古酒と黒酢を合わせたエスプーマを彩りの野菜と共に添えている。

その料理に東京地酒「澤乃井」の古酒3種類を合わせた。

私見

ふんだんに使われた野菜が彩りよく配置され、細かな細工も施され、目でも楽しませてくれる料理である。

しっかりと下処理された鹿肉は臭みが無く美味しい。また、ほのかに香る燻製の芳ばしさが良いアクセントになっている。

添えられた二種類のディップもそれぞれ違った特徴があり、もちろん肉に合わせても美味しいのだが、たっぷりと盛られた野菜と一緒に食べると止まらなくなる。

ただ一点残念な点がある。日本酒と合わせることを前提としているので、お酒の苦手な人、二十歳未満の人に対してはどうなのか?もちろん、料理だけでも十分に楽しめるのだが、欲を言えば、お酒が飲めない人に対しても気を配って欲しかった。せっかく、澤乃井酒造とコラボしているのだから、例えば、お酒の仕込みに使う水(絶対!軟水の美味しい水である!!)や、それを使った炭酸水や水出しの緑茶などと合わせてもらえたら、より料理を楽しめるのではと思う。

話は逸れるが(下戸のたわごとである)
下戸だって酒の肴は大好きだ。酒の肴はご飯のおかずにもってこい!
ホテル、旅館やレストランで提供される料理にはお酒がセットで当たり前というイメージがある。フレンチやイタリアンのレストランに行くとワインリストが出てくる。和食処へ行けば日本酒のリストが出てくる。ノンアルコール飲料は無いかと尋ねると、ノンアルコールビール(イヤイヤ、ビールの代わりを欲しいのではないのです)。それなら、ウーロン茶や炭酸水、さらにオレンジジュースにコーラ・・・時々、その地のフルーツを使ったジュース・・・そんな程度。気に入らなければ水かお茶でも飲んでおけと言われているようで肩身が狭い(これは言い過ぎだが)。もう少し、下戸が嬉しくなれるような飲み物があっても良いではないかと常々思っている。


エントリーNo.7
かんぽの宿代表(2) かんぽの宿観音寺 鶴見さん

猪肉の冷製のっぺい煮と黒七味サラダ仕立て
<かんぽの宿代表(2) かんぽの宿観音寺 鶴見さん

猪の肩ロース肉を香川の野菜と合わせた料理で、ふんだんに使われる野菜が印象的である。目の前にサーブされたときのインパクトは大きい。

手前は半分に切られたロメインレタスを器として、ニンニクや生姜、醤油等で猪肉に下味をつけたて揚げたものを、水菜やたまねぎ、味噌漬けにしたブルーチーズと合わせている。それに瀬戸内レモンを使ったドレッシングが添えられている。

また、奥の器は冷製ののっぺい煮(野菜などをすまし汁で煮込みとろみをつけた料理)である。昆布とカツオで取ったダシを火にかけ猪肉に火を通してから冷製に仕上げている。そこへ、トマトや車海老などを生わさびと共に彩りよく合わせている。

私見

大胆に盛りつけられた野菜が印象的で、目の前にサーブされた時のインパクトは大きく、思わず声が出てしまった。

ロメインレタス、ブルーチーズ、そして猪肉を合わせて食べるととても美味しいのだが、少々食べづらい。ナイフでガシガシと切りながらガバッといかないとこのサラダの良さが味わえない感じがする。

のっぺい煮の味付けは上品で、ツルンとした口当たりが心地よい。

この料理は、猪肉を味わうというよりは、たっぷりの野菜を楽しむものというイメージがしてしまう。


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