テーマは『鹿又は猪の絶品創作料理』 – 「SDGsな食」ジビエの消費拡大を通じたサステナブルフードの開発
朝からの長丁場、ようやく審査結果の発表です。
まずは、
2月のエントリーにはじまり、全エントリー数〔235名〕の中から、一次、二次審査を通過し、今日の最終審査に進まれた7名のシェフの皆様、たいへんお疲れさまでした。そして、美味しい料理をありがとうございます。また、このような場に参加させていただける機会をいただき、関係者の皆様にはお礼申し上げます。
それでは、結果発表です!
結果発表
優 勝
エントリーNo.4 甲信越・関西・四国エリア代表
アートホテル大阪ベイタワー 羽室さん
エゾ鹿のアップルパイ、ショーソン仕立て いの豚のフロマージュテッドジビエのアンサンブル
準優勝
エントリーNo.6 かんぽの宿代表(1)
かんぽの宿青梅 大石さん
鹿肉の香薫低温ロースト 東京地酒「澤乃井」古酒と黒酢のエスプーマを添えて
第三位
エントリーNo.2 東北エリア代表
アートホテル弘前シティ 工藤さん
青森県産にんにくを香らせたエゾ鹿 トゥルトとサラダ ディゴワネーズ
ひとこと
いずれの料理も甲乙付けがたい接戦で、誰が優勝してもおかしくないすばらしい料理でした。
そんな中でも納得のいく結果です。
コンクール概要では、「優勝料理については、優勝者が従事するホテルにて スペシャリティとして提供」となっているのですが、それ以外の料理についても提供できる場を作っていただけることを切に願います。
今回のコンクールに参加して、これからのジビエ料理の可能性を感じました。その一方で、流通量が少なく、認知度が低いため、手に取りにくい(抵抗感)ところがあります。そのため、価格面でも他の精肉には及びません。しかし、その前に、「ジビエ料理用の食肉」として供されるものは、家畜のように管理されたものでなく、あくまでも「野生鳥獣」であるという点です。たとえ捕獲しても現時点では、安全・衛生的に処理をする加工施設が少ないため、販売出来ない野生鳥獣がほとんどです。今後どのように精肉としての価値を高めていくか、多くの課題がありそうです。それでも、近い将来、牛肉や豚肉と肩を並べ食卓を楽しませてくれることを期待しています。
初めてのことで、戸惑いもありましたが、とても楽しいく貴重な時間を過ごさせていただきました。審査を終えた今でも、こんな私がプロの方々の料理を評価する資格があったのかという戸惑いは残りますが、私なりに全力で挑ませていただきました。またこのようなチャンスがあったら、もちろん返事はイエスです。
編集後記
今年の夏はここ数年でも無いような酷暑に襲われそうです。予報では梅雨が短くなるようで、既に水不足の気配が出はじめている地域もあります。さらに、コロナにおける物流、経済の停滞、ロシアとウクライナ問題などなど、全てが負の連鎖に繋がってるように思えます。改め脆弱な世界に生きていることを思い知らされました。
ようやく、気候変動や食料危機など地球規模の問題に対して、人々の意識が向いてきたようです。地球全体が持続不可能という事態になる前に、今から取り組むべきことはたくさんあります。
良い機会です。SDGsの目標と重ね合わせ、今からどう取り組むべきか、行動を起こす時だと思います。