そう、これなんです!みんながイメージする食パンはこんな形だった!!

家庭で食パンを焼きながらなんとなく思っていた疑問。それは・・・
焼き上がった食パン(角食)を見て、ウン?何かが違う?
お店で買ってくるパンと比べてひと回り小さく感じるんです。気のせいかと思って市販のパンを買ってきて、そのサイズと比べてみると!あれ?やっぱり小さい!? ということに改めて気付くのです。
なんで?どうして?1斤は1斤でしょう?????
焼き方が悪いのか?そもそも型が違うのか?
市販で売られている食パンの多くは、大型の食パン型を使って焼き上げ、それを切り分けて袋詰めされている。形が違って当然といわれればそれまでなのだが・・・それだけでは納得がいかない。
いったいベースとなる1斤はどんなサイズなのか?様々な疑問が浮かんできます。
ちなみに、日本パン公正取引協議会の定める「包装食パンの表示に関する公正競争規約」においての「1斤」は、次のように定められています。
- 包装食パン1個の重量が340g以上のものについては、「1斤」と表示する。
- 包装食パン1個の重量が340g以上のものについては、1斤を340gとして換算した重量を斤を単位として表示することができる。例えば:510g以上あれば1.5斤と表示できる。
- 包装食パン1個の重量が340g未満のものについては、1斤を340gとして換算した重量を斤を単位として表示する。例えば:170g以上ならば0.5斤として表示することができる。
保証内容重量とは、包装食パン1個の正味重量を保証することを意味しています。食パンは製品の特性から、どうしても重量にばらつきがでます。そこで最低重量を保証内容重量として保証しているものです。
話は前後するが、明治の頃、日本の尺貫法では「1斤=16両=160匁」とされ、1斤=600gと規定されたが、計量するものにより各種の「斤」も使用されていた。ここで言う「斤」は、海外からの輸入品の計量に対して使われた、1ポンド(約453g)≒ 1斤(450g)が由来のようである。
現在は公正競争規約により食パン1斤は340g以上と定められているが、当時の1斤が450gからするとだいぶ目減りした感は否めない(^^;
こうしてみるとパン1斤の最低重量を保証すれば、あとは意外とアバウト(幅がある)ということがわかります。だから一言で「1斤の食パン」といっても、使用する型、材料の量、種類、製法、単位重量などの違いにより、様々なサイズの1斤のパンが存在しても決して不思議なことではないのだ。極端なことを言えば、340gでも450gでも、どちらも1斤と表示しても構わないということだ。
さて、難しいことは抜きにして話を戻すと、
そんな不満を解消してくれたのが、かっぱ橋 浅井商店さん開発のオリジナル食パン型です。
売ってる食パンに限りなく近い理想の食パン型1斤

- 材質:アルタイト
- サイズ:135(130)mm × 120(115)mm × h130mm
- 内容量:2070ml
- 粉量目安:260~280g
一般に売られている1斤型(角食)と比較する(写真)と、こんなにも大きさが違ってきます。内容量で比較すると浅井商店オリジナル型は、1.2倍ほど大きくなっています。(左:浅井商店オリジナル型,右:一般的な1斤型)

どちらも1斤の角食が焼けますが、焼き上がりのサイズにはひと回りほどの差が出てきます。これだけ違えば、違和感を持つのも当たり前だよね(^^;
生地にすると、こんな感じ(写真 左手前:浅井商店オリジナル型,右奥:一般的な1斤型))。

だいぶ違うよね。
売ってる食パンに限りなく近い理想の食パン型1斤でパンを焼く
材料(2斤分:型2つ分) ※
- 強力粉(北海道産小麦粉 ゆめちからブレンド) 520g
- ドライイースト 5g
- 水 360g
- 砂糖 35g
- 塩 10g
- バター 35g
- スキムミルク 35g
※ 小麦粉の種類、副素材、イーストの種類により焼き上がりのサイズに差が出ます。1斤分はこの半分の量になります。
角食の作り方
※実際はニーダーを使って作っていますが、レシピには手ごねの方法で記載します。
- 大きめのボウルに、強力粉、ドライイースト、砂糖、スキムミルク、水を加えて混ぜ、さらに塩を入れてしっかり捏ねる。
- 生地にツヤが出てきたらバターを入れて、バターが生地に馴染むまでしっかりと捏ねる。
- 生地が捏ねあがったら、2~3倍に膨れるまで一次発酵させる。
- 生地を取り出して上から軽く押さえ平らにしてガス抜きをして、4等分にしてから丸め直して生地が乾かないようにして15分ほど生地を休める。
- ベンチタイム終了後、生地をめん棒で20cm角ぐらいに伸ばす。それを、三つ折りにしてから端からクルクルと巻き上げる。これを4つ作って、食パン型に入れる。
- 30℃で60分ほど生地が乾かないようにして、型の八割程度の高さになるまで二次発酵させる。
- 二次発酵後、型にフタをして、160℃のオーブンで10分焼く。その後、190℃に温度を上げて20分焼く。さらに、210℃に上げて5分焼く。
- 焼き上がったら直ちに、金網や籠の上に乗せて冷ます。
MEMO
理想の大きさのパンが焼き上がりました
コレ、コレ!このサイズです♪ これを待っていました!

市販の食パンと比べても見劣りのしないサイズのパンになりました。型によってこんなにも違うものかと改めて実感させられるものでした。
焼き上がったパンの縮みや見た目の安定感など、人に与える様々な見た目の印象を考慮して設計されているだけのことはあります。
素晴らしい!
焼き上がった食パンを楽しまないと(^^♪

焼きたてはそのままの食パンにジャムをつけて、パンの旨み、香りを楽しむ。
さらに、サンドイッチにして楽しむ。

さて、次はどんな楽しみ方があるかな(^^♪